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「“敦煌霓裳” 甘粛画院美術作品展」を盛大に開催!

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「“敦煌霓裳” 甘粛画院美術作品展」を盛大に開催!
~20名の書家・画家による珠玉の作品が来日展示~

  山梨学院大学孔子学院では、毎年「孔子学院の日」を記念して中国文化イベントを開催しています。今年は、山梨学院大学の学園祭「樹徳祭」の開催に合わせ10月25日・26日の両日を一般公開日、27日を学内限定公開日として開催しました。
 2025年度の「孔子学院の日」記念イベントは、古くから中国と西域を結ぶ重要な交通路である「シルクロード」が通ることで知られている中国甘粛省にある「甘粛画院(*注)」との共催により「“敦煌霓裳(とんこうげいしょう)” 甘粛画院美術作品展」と題し、「甘粛画院」の郭殿声(かく・でんせい)院長と国家二級美術師の司文洲(し・ぶんしゅう)氏をお招きし、「甘粛画院」に所属する20名の画家・書家による選りすぐりの作品が披露されました。
 初日となる10月25日午前10時にはオープニングセレモニーが行われ、山梨学院大学の青山貴子学長をはじめ、山梨学院大学の学生や本孔子学院の教職員、そして多くの地域方々が会場を訪れました。

(山梨学院大学学長 青山貴子)

 冒頭、山梨学院大学を代表して青山貴子学長は、「今回、甘粛画院の郭院長と司先生をお迎えして、孔子学院の日にふさわしい芸術展を開催できたことを大変光栄に思います。敦煌は東西文化の交差点であり、「甘粛画院」はシルクロードの要地に位置し、豊かな文化的背景を有しています。今回の展覧会は、本学の学園祭である『樹徳祭』とも重なり、多くの若者が中国文化の魅力に触れる貴重な機会になることを願っています。」と語りました。

(甘粛画院院長 郭殿声)

 続いて郭殿声院長は、『敦煌』はシルクロード文化の象徴であり、日中両国の百年にわたる文化的絆を物語る場所であると同時に、全人類にとっての文化的遺産でもあります。本展のテーマである『敦煌霓裳』は、壁画の中で舞い踊る飛天の衣や華麗な衣装を象徴しており、その線や色彩は日本の伝統美術にも深い影響を与えました。展示作品には鉱物顔料を用いた工筆重彩画、シルクロードの風景を詩情豊かに描いた水墨画、そして伝統と現代を融合した革新的な作品が揃っています。これらはすべて『敦煌』へのオマージュであり、また文化間の対話を促す試みでもあります。」と挨拶し、さらに、「芸術は国境を越えます。日本の皆さまが本展を通じて甘粛を知り、敦煌を感じ、歴史と芸術に共鳴いただけることを願っています」と語りました。

 本展では「敦煌霓裳」をテーマに、敦煌芸術とシルクロード文化に焦点を当てた甘粛画院の画家・書家等が創作したシルクロード文化と敦煌芸術からインスピレーションを得た時代性と民族的特色を兼ね備える20点の中国画、水彩画、書道作品が展示されました。中国伝統文化の継承とともに、現代芸術としての新たな創造性も示しています。

 オープニングセレモニー後、来場者は会場を訪れ、珠玉の作品を鑑賞しました。また、午前10時30分からは、甘粛画院の郭殿声院長と司文洲氏が共同で中国画実演を行い、即興で書画作品「桃李春風」を描き、来場者に強い感動を与えました。

 さらに同日午後には郭院長による水墨画の体験講座も開講され、多くの参加者が筆をとり、水墨や線描などの中国画技法を体験しました。墨竹や花の描き方を丁寧に教わりながら、自ら作品を仕上げていく過程で、中国文化の奥深さを直に感じる貴重な体験となりました。
 参加者からは「短時間で思っていた以上の作品が描けて嬉しい」、「またこのような体験に参加したい」といった感想が多く寄せられました。

 今回の展示会は、山梨学院大学の第55回「樹徳祭」文化祭の開催期間中に行われ、山梨県内外から500名を超える方が来場しました。展示会、中国画実演・体験講座といった多彩な形式を通じて、日本の方々に中国の書画芸術の魅力を直接体感してもらう貴重な機会となり、日中両国の相互理解と文化交流を一層深める有意義なイベントとなりました。

(*注【甘粛画院】とは)
 【甘粛画院】は1990年に設立された、中国甘粛省文化観光局に属する省の公益機関です。2000年に[甘粛美術館]、2007年に[甘粛書道院]が設立され、主に絵画と書道の創作、研究、展示、交流、研修を行っています。設立以来、人民を中心とした創作方向を堅持し、「愛国、人民に奉仕、道徳を尊重、芸術を擁護」という文学芸術的価値観の実践に努め、中国絵画と書道の優れた伝統を継承しています。創立35年の歴史の中で、王天一、趙正、邵灵、李宝峰、胡正偉、周兆頣、莫建成、段兼善、陳天軸、康金成、蒋志鑫、馬国俊、王鉄城、李偉、張興国、王兵、莫暁松、王万成など全国的に有名な中国画画家、油絵家、書道家が集まっています。近年、「敦煌を起点に、シルクロードを線に、多民族文化を面に」という地域性を活かした活動を展開し、芸術の継承と発展に力を注いでおり、甘粛省の絵画と書道の繁栄と発展を促進し、良好な学術研究環境を作り出す上でかけがえのない役割を果たし、高い社会的評価を得ています。

/ イベント 日中文化交流 / 2025年10月30日