2025年3月12日(水)、メモリアルホールにて「2024年度山梨学院大学強化育成クラブ総会」が開催されました。
この行事では、本学から強化指定を受けた全22クラブの各代表者が、今年度の成績及び次年度の目標を報告します。

会場の様子

 

今年度も多くのご支援・ご声援、誠にありがとうございました。
次年度も山梨学院大学強化育成クラブへの応援をよろしくお願いいたします。

 

学長挨拶
山梨学院大学 学長 青山

みなさん、こんにちは。本日は、山梨学院大学強化育成クラブ総会を皆さんと共にできることを心より嬉しく思います。
 まず初めに、選手の皆さんが日々の厳しいトレーニングに励み、学業と両立しながら高い目標を掲げて努力されていることに、心から敬意を表します。高い目標を掲げれば掲げるほど、その道は険しくなります。勝利の喜びを味わうこともあれば、思うようにいかない悔しさを経験することもあります。これから各クラブから成績報告がなされます。インカレ優勝、自己ベスト更新、プロ選手の輩出など、目覚ましい実績をあげたクラブもあれば、思ったような成績が残せなかったクラブもあるかと思います。一つ言えることは、目標を掲げてひた向きに取り組んできたプロセスにおいて、ここにいるすべての皆さんは全員、何かしら「成長の種」を手にしているということです。個人で、あるいはチームで、結果にこだわってきたからこそ、それが達成できた場合にも、達成できなかった場合にも、「振り返って、次を考える」ことができるからです。サッカーの本田圭佑さんは「成功にとらわれるな、成長にとらわれる」と言っています。スポーツは厳しい世界で、結果がすべてです。ですが、結果までのプロセスで皆さん自身がどれくらい「自分の成長」にこだわれてきたかこそ、皆さん自身の人生にとってはより大切だと思います。記録が出ない、怪我をした、悔しい負け方をした。思うような結果にならなかったことについて、謙虚に受け止めて、次に繋げる努力をすることは、競技においてのみならず、必ずこれからの皆さんの人間力を高めていくことでしょう。
 そうは言っても、皆さんこの1年間で身体的、精神的にも随分成長してきていると思います。ここでもう一つ、ぜひお願いしたいことは、この一年で「あなたを陰ながら支えてくれている人に直接お礼を伝える」ことをしていただきたいということです。山梨学院のスポーツでの活躍は、ご本人やご家族はもちろん、教職員、そして地域の方達にとっても、喜ばしく、誇らしく、非常に力を与えてくれています。一方その陰で、皆さんの活躍や頑張りを支えてくださっている人が大勢いるはずです。この一年「あなたを陰ながら支えてくれた人」と聞いて、どなたの顔が思い浮かびますか?あるいは、どの場面が思い出されますか?ご家族、指導者の先生、あの時声をかけてくれたチームメイトかもしれませんし、寮の方、地の友達かもしれません。感謝の気持ちは人を強くします。本日の総会が、みなさん一人一人の次の目標を定め、感謝と共に前に向かうための有意義な時間となることを願っています。
 以上、学長の式辞といたします。

2025 年 3 月 12 日
山梨学院大学 学長 青山 貴子

 

センター長挨拶
カレッジスポーツセンター 副センター長 幸野(代読)

本日は、お忙しい中、2024 年度強化育成クラブ総会にお集まりいただき、誠にありがとうございます。
 強化育成クラブの皆さん、日頃より競技に真摯に向き合い、仲間と共に努力を重ねてこられたことに、心から敬意を表します。勝利の喜びも、敗北の悔しさも、そのすべてが皆さんの成長につながっています。これまでの経験を誇りに思い、さらなる飛躍を目指していただきたいと願っています。
 さて、今年度を振り返ると、パリオリンピックで本学の OB・OG が 11 名出場し、大きな活躍を見せてくれました。特に柔道では、出口クリスタさん(カナダ代表)が女子 57kg 級で金メダル、新添左季さん(日本代表)が男女混合団体で銀メダル、金知秀さん(韓国代表)が男女混合団体で銅メダルを獲得するという快挙を成し遂げました。また、ホッケー女子、サッカー男子、水泳男女でも本学の OB・OG が堂々とオリンピックの舞台で戦い、その姿は多くの人に勇気と感動を与えました。
 次に、在学生のみなさんの、今年度の主な成績を紹介いたします。レスリング部は、内閣総理大臣杯で 7度目の優勝を果たし、さらに東日本リーグ戦との二冠を達成しました。また、個人においても 3 年生の小野正之助君がフリースタイル 61kg 級で世界チャンピオンとなりました。誠におめでとうございます。女子ソフトボール部は、創部 17 年目にしてインカレ初優勝を果たし、歴史的快挙を成し遂げました。女子サッカー部は、全日本大学選手権において、惜しくも 2 連覇には届きませんでしたが、準優勝を果たし、健闘を見せました。女子ホッケー部は、全日本選手権において 3 位入賞を果たし、常勝チームとして求められる成果を収めました。女子バスケットボール部は、昨年の 2 部降格から巻き返し、今季全勝で 1 部復帰を果たしました。さらにインカレでは 4 位入賞を達成し、躍進を遂げました。
 一方で、現在の大学スポーツの状況から、男子チームの勝利の難しさが浮き彫りになったといえます。男子バスケットボール部は、関東リーグ戦で 2 部降格となりました。来季の巻き返しに期待します。ラグビー部は、2 部 3 位と、昨年より前進したものの、依然として 2 部にとどまっており、一日も早い 1 部昇格が待たれます。本学のスポーツの象徴である箱根駅伝では、予選会 3 位、本戦 18 位という結果でした。厳しい戦いの中での健闘は称えられるべきですが、これまで総合優勝 3 回を誇る 伝統あるチームの より高みを目指しての復活が待たれます。また、女子の方でも、女子柔道部は、9 回の優勝を誇る伝統あるチームです。新入生を迎えての力強い再建が期待されます。その他のクラブにつきましては、時間の関係で紹介できないことをお許しください。
 大学スポーツにあっては、全国ベスト 8 入りが「1 部校」の証といえます。その意味では、現状では、まだ努力が必要であると認識しています。全クラブが激しい競争の中で懸命に戦っている様子は監督・コーチを通じて伺っております。今後もさらなる前進・成長を目指し、チーム一丸となって取り組んでいただくことを期待しております。
 ここで、「アスリートとコーチの関係」について、日頃感じていることを 一言、お伝えいたします。アスリートにとってコーチは大変重要な存在です。しかし、大学生アスリートとしてコーチに依存し過ぎては満足した結果は伴いません。私の考えるコーチの理想像は、何よりもまず、「自分自身」が第一のコーチでなければならないということです。第一のコーチである自分自身が目標を定め、その目標達成のためにどの様に行動すべきかを自ら考え実行・行動するのです。そのうえで、迷い悩んだときに、第二のコーチ、すなわち、監督・コーチに相談・アドバイスを求め、よく考え、理解した上で、さらに工夫をし、行動を起こしていくのです。何事に対しても、まずは「自分自身」が第一のコーチであると自覚し、理解し、行動していくことが大事であり、最も重要なことだといえます。
 今、次年度へのスタートを目前にして、ぜひ、第一のコーチである自分自身に、問いかけて下さい。自身の目標は何なのか、その目標達成のために、今、何をすべきか、また、どのように行動してその目標を達成していくのか。自分自身に真剣に問いかけてください。このプロセスを幾度も自分自身で繰り返し、切磋琢磨していくことにより、大きく成長できると思います。
 新年度を迎えるにあたり、皆さんに、慶應義塾大学の元塾長・小泉信三先生が提唱した「スポーツが与える三つの宝」を紹介いたします。
 一つ目は「スポーツをすることで、強くて丈夫な身体を得ることができる」ということです。スポーツによって、みなさんは、強靭な身体、つまり『健康』を手にすることができます。
 二つ目は「スポーツを通じて、仲間と出会い、共に努力し、互いに支え合うことで、深い絆が生まれ、『生涯の友』を得ることができます」。
 三つ目は「困難に立ち向かい、自分の限界を超える挑戦をすることで『勇気』が養われます」。何事にも立ち向かうことのできる『勇気』が備わります。
これら三つの宝、健康・友情・勇気は、スポーツの本質的な価値を示しており、競技の枠を超えて人生においても重要な役割を果たしてくれます。どうか 本学の 伝統ある強化育成クラブでのスポーツに、挑戦の意欲をもって懸命に取り組み、皆さんお一人おひとりが、これら三つの宝を誇りと自信をもって勝ち取っていただきたいと願います。
次に、卒業される皆さんへ 
 来る 3 月 15 日卒業される 4 年生の皆さん、4 年間にわたる懸命な努力と不断の挑戦に、心からの敬意を表します。大変にお疲れ様でした。チームの仲間と共に積み重ねてきた多くの経験は、これからの人生においても、価値ある大きな財産となります。競技を続ける方、また新たな道へ進む方、すべての卒業生の皆さんが、大学で培った「たくましく生きる力」を心の糧として、それぞれの分野で、自分らしく存分に活躍される事を心から願っています。一方、在
 学生の皆さんは、卒業生のみなさんに誇れるチームを作るべく、仲間とともに、今後もさらに全力を尽くしていってください。さらなる成長と飛躍を、心から願っております。最後に、改めて、全ての強化育成クラブのさらなる発展と、お集まりの皆さんお一人おひとりの今後のご活躍、そしてご健勝を心よりお祈り申し上げ、あいさつとさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。

2025 年 3 月 12 日
カレッジスポーツセンター長 下田 正二郎