修了生&在学生 座談会
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さまざまなキャリアとバックグラウンドを持った司法修習中の3人の修了生と2人の在学生による座談会を公開します。
司法試験合格までの苦難の道のりをどう乗り越えたのか、その道を進む後輩に伝えたいアドバイスは何か、
そして、めざす法曹の姿とは……5人の会話に山梨学院大学法科大学院の理念が見えてくるはずです。
 
2009年修了 司法修習生 永淵智さん 2009年修了 司法修習生 永淵智さん 2009年修了 司法修習生 岡田優さん 2009年修了 司法修習生 岡田優さん 2010年修了 司法修習生 程塚智則さん 2010年修了 司法修習生 程塚智則さん
未修2年 西澤美和子さん 未修2年 西澤美和子さん 未修3年 中川佳治さん 未修3年 中川佳治さん    
 
全国各地から、年齢も異なりさまざまなキャリアを持つ人が集う
程塚  私も含めてですが、中川さん意外は他県の出身ですよね。それぞれ、山梨学院の法科大学院を選んだ理由はどんなところからですか?
岡田  ズバリ、立地です。大学時代は東京に住んでいて誘惑が多かったので、勉強に集中できる環境に魅力を感じました。
永淵  社会人になって横浜に住んでいたのですが、混雑した通勤電車に疲れてしまい……。ここなら学生寮があり、設備も充実しているし、教員もすばらしい方がそろっています。
程塚  何といってもいちばんの魅力はスカラシップ。学費だけでなく寮費も免除になるので、安心して勉強できるだろうと。
西澤  私も同じで、学生支援の充実ぶりですね。それと、少人数で質問しやすい雰囲気と聞いていましたし、学生に一体感があるとも。
中川  私は、通い慣れたキャンパスを選んだものあるのですが、スカラシップ制度で学費を免除していただいていたので、地元や大学に恩返しをしようという思いが強いですね。
西澤  先輩方もおっしゃっていますが、本当に誘惑が全くないところでした(笑)。勉強づけの毎日で、そのための時間がしっかりと確保できています。
程塚  勉強に専念する覚悟で来ていたので、この環境は良かった。夜は静かで、緑など自然は多く、雪もほとんど降らない。実家がある茨城の環境に近い感じがするところもいい。
永淵  東京からさほど離れていないメリットがありながら、人が少なくてのどかな感じも。食べ物がおいしくて温泉も近いし。そういえば、何人かで温泉へ行き、自分たちの将来についてアツく語り合ったこともありました。今にして思えば、富士山に登っておけば良かった。
岡田  甲府の人の気質がとても好きになりました。仲良くなって、頼りにするとそれ以上に応えてくれるところとか。もう少しいたかったというのがホンネだけど、いる間はとにかく勉強づけの3年間でした。教授室で質問や相談など何でも話せる環境だったし。修習生という身分だから言えるのかも知れないけど、もう少し遊びたかったな(笑)。
程塚  気さくな先生方が多く、たまに先生からお呼びがかかることも……。何だろうと思っていくと、ちょっとした頼まれごとだったり。
永淵  大学までは大教室での授業しか受けていなかったから、ここの少人数の授業は驚きの連続。梓澤先生の授業は予習が必須だったけど、質問に口頭で端的に答えるトレーニングになったように思います。
中川  僕は今、梓澤先生の授業で「外国人と法」を受けています。
西澤  チューターの先生がいるのも心強いですよね。新司法試験に合格して間もない方たちなので、試験合格までの計画の立て方や目安を経験から教えてもらえますし。
程塚  私も当時チューターをされていた秋山先生に過去問について、問題を解くプロセスや合格のためには何が必要かを教えてもらいました。
 
学生同士はもとより修習生、教員とも良好な関係が伝統的に構築されている
中川  先輩方のころは「自主ゼミ」は活発でしたか? 自主ゼミを組みたいのですがどうしたらいいかわからなくて……。
永淵  未修、既修を問わず声をかえてみてはどうですか? それぞれ未修者には未修者なりの、既修者には既修者なりの悩みや理解に対する不安があるし、それを聞くだけでも参考になりますよ。
程塚  私は修了してからも「行政法をやろう」と学年を問わず声をかけて、学部の先生にまで協力していただきました。
岡田  先生に声をかけてみるのもいいですよ。授業時間でなくても喜んで協力してくださるから。
永淵  教えるのが好きな先生も多いし(笑)。それが少人数ならではの良さ。学年を超えて交流があり、課外活動で体育館を使ってバドミントンもしました。
程塚  学生と教員の間も同じことが言えますね。積極的に要望に応えてくださり、自主ゼミにも協力的です。自主ゼミは参加している人の意識が高く、授業より活性化することもあります。
中川  修了生が同じ自習室にいるのもいいところです。何でも聞けて、いろいろアドバイスをしてもらえましたから。
西澤  どんな本がいいかというレベルのことまで教えてくれました。学年を問わず、惜しげもなく協力してくださる関係は、ここに来て初めて経験しました。
程塚  いい伝統になってきたんじゃないかな。
永淵  事務のスタッフの方々も何でも相談できる心強い存在です。
中川  もうひとつお聞きしたいことがあるのですが、勉強に対するモチベーションの維持や普段の勉強の心がけはどうされていたのですか。
永淵  司法試験に合格したときに誰にどう伝えるかを書き留めて、毎日それを見ていました。そのイメージを持つことですごく前向きになれたと思います。
程塚  先生方と親しくなること。毎週のように質問して、アドバイスももらえるけど、変なことは聞けないみたいなプレッシャーもできてくるし、期待に応えようという追い込まれた感じもできてきたかな。それと、心の中でライバルを作ること。発表などで先を越されたら、次は負けないようにと思えるし。あとは神社で願掛け(笑)。前日の反省とその日の抱負をつぶやく。
岡田  正しい生活習慣を身につけることと、一緒に勉強する友達を作ること。勉強する環境は自分で作るものだけど、一人でやっているのは不安だし。
西澤  これから司法試験に向かっていく私たちにアドバイスをください。
程塚  著名な先生が講師を務める「特別講義」は絶対受けるべきです。しかも、しっかりと予習をして先生の話に食らいついて、質問するくらいに。それと、論文の添削をチューターの先生にお願いして、戻ってきたら再度答案を作成して、もう一度添削を受けるんです。1度目の添削でダメだったところを見直すだけでなく、答案作成の時間配分の鍛錬にもなりますよ。あとは教科書を通読することですね。3年次の夏とかにやるといいと思います。それまでに土台ができて、積み上げてきたものがあるので、1年次にやるよりも理解度が高いはずです。断片的だった知識が1つにまとまっていく感じがします。
永淵  私は、書かれていることを、“要件は緑、効果は赤”とマーカーなどで色分けして読むようにしました。こうすることで漫然と読むだけではわからなかったことが整理された状態になり、必要なこと、問われていることが見えてくるようになりました。勉強とは関係ないかもしれませんが、趣味を持つこともオススメします。“勉強づけ”とみんな言っていましたが、“勉強だけ”では視野が狭くなり息も詰まってしまい、むしろ逆効果のような気がします。
岡田  まだ先のことなので、司法試験までの道のりは具体的にイメージしにくいと思います。だからこそ、計画は1週間とか1か月とか短いスパンで立てていくんです。僕はその日にやった勉強をカレンダーに毎日書き込んでいきました。そうすることで、勉強する習慣が身についてきました。それから、問題を素直に読む、よく読むということも大切です。立場や問いによって問題の聞き方が異なるので、そこを見抜くようにするには、永淵さんも言っていたように、何が問われているかがわからないとダメだからです。
 
それぞれがめざすのは「地域に根ざした法曹」の具体像
悩むからこそ学んだことが 自分のものになっていく 西澤  司法修習中の先輩方はどんな法曹をめざしているんですか?
岡田  企業法務や知的財産などは興味がないんですよ。純粋に「街弁」になりたいなと。金銭的なことよりも、困っている人の悩みやトラブルを解決したい。「この人に任せれば大丈夫」と思ってもらえる弁護士が目標です。ただ、信頼される人になるのは、司法試験に合格するより難しいことだと思います。
永淵  もともとおじいちゃん子だったので、高齢者の役に立ちたい思いがあります。地域に密着した家族関係の問題を解決していける弁護士として、依頼者の目線で考え、依頼者が理解できる言葉で説明して、感情面や精神面での解決を見出せるようになれたらと。法曹というとどうしても裁判での決着がイメージされますが、それではこころの悩み、トラブル、モヤモヤは残ることもあります。その解決のためには裁判によらない方法も考えられる法曹が必要だと思います。
程塚  大学生のころは企業法務を考えていたのですが、公務員として社会を経験し、理不尽な不利益を受けることのない社会を作りたいという思いが強くなりました。市井の人たちから気軽に相談されるような存在であり、また、行政からも頼られるような存在になれたらと思います。どちらかの味方とかではなく、両者の立場を理解し、双方にとってベストな解決を見出せるようになりたい。ときには政策の提言や行政活動を支えるようなことにも携われればいいなと思います。2人はどんな法曹をめざしていますか?
西澤  岡田さんや永淵さんがおっしゃっているように、私もめざすは「街弁」です。私の人生の中で、ここに入学するまで弁護士という存在に縁はありませんでした。ほとんどの方はそうだと思うんです。弁護士と関わるのは人生の一大事で、抱えている問題からくるストレスは相当なものです。そうしたストレスも問題とともに解決できるような、温かみのある法曹になりたいと思っています。
中川  みなさんと同じように「地域に根ざした地域に貢献できる法曹」です。山梨学院の法科大学院で学んだ人はその意識がとても高いと思います。でも、今は司法試験に合格することが先決かなと思っています。まずは合格を第一の目標に置き、その後は弁護士として活動しながら、ここでたくさんのことを得られたことへの恩返しとして、教える側になってみたいとも思っています。
程塚  相談したわけではないけど、ここでの教育、人材育成の姿勢がみなさんの中に息づいているんですね。なんだか山梨学院の法科大学院は人権にばかり重きを置いていると誤解されるといけないので付け加えると、人権はもちろん、企業法務から刑事、民事などあらゆる分野について学べるところですよ。
 
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