教学構想と3つの重点領域

2025年4月
山梨学院大学学長 青山貴子

教学構想

 山梨学院大学は、建学時より未来を見据えた学園づくりに挑戦してきました。現在、大学の教育理念として「広い国際的視野を持ち、実践的な知識と技能を備え、創造力と行動力を発揮して、理想の未来を創る人材を育成する」ことを目的としています。そして、「たくましく生きる力」を育成することを教育目標としています。

 ここでいう「たくましく生きる力」について、本学では、将来の予測が困難とされる現代社会において、さまざまな変化を受け入れる力、みずから目標を設定し達成への努力を継続できる力、人生において出会う困難を自身の成長の機会にする力、を指しています。

 本学では、学生一人ひとりの「たくましく生きる力」を伸ばすために、2つのビジョンを掲げてきました。ひとつは、「Critical Thinking & Creative Actionを実践して、常に進化・発展し続ける大学となる」こと、もうひとつは、「Diversity & Inclusion を推進するとともに、国際共修の理念を理解し、実践する大学となる」ことです。2024年度、この2つのビジョンを引き継ぎ、3つの重点領域を公表したところですが、2025年度に向けて、「教育」、「スポーツ」、そして「国際」の3つの軸を明確にし、受け入れ学生の適切な理解に基づいて、最適なカリキュラムの提供、ニーズに基づいた学生支援を適時に行えるよう3つの重点領域を再整備いたしました。

3つの重点領域

Ⅰ 学修者本位の教育実践

「学修者本位」に基づき、社会の変化や時代のニーズに即した教育を目指す。

カリキュラム運営

①「たくましく生きる力」を育む教育内容の充実
 ・外部に開かれた学修成果の報告(演習科目)
 ・大学生活への円滑な順応、基礎的学修スキルの修得(初年次科目)
 ・「基礎的学修スキル」の活用、反転授業の推進(講義系科目)
②教育の質保証
 ・授業観察、FD等を通じた授業改善
③カリキュラムの効率的な運営
 ・105分13週授業の安定運営、授業外期間の活用

総合的な学生支援

①個別ニーズに応じた学生支援
 ・留学生の適切な在籍に向けた学修・生活支援(履修・出欠・成績)
 ・スポーツ学生への修学支援(SSA)
 ・障がい学生への合理的配慮
②就職支援
 ・インターンシップ授業の増設、公務員ゼミ、OB・OGとの繋がり強化
③「挑戦する学生」を支援する制度の充実
 ・新学生チャレンジ制度の充実、表彰・奨学金・各種学生支援制度の見直し

Ⅱ 国際性豊かな大学づくり

 「30プロジェクト」の実現を目指して留学生の受け入れを拡充するとともに、国際交流事業を推進する。

多様な学生の受け入れ

①入試募集戦略に応じた受け入れ体制の整備
②科目編成(経営学部:中国語開講科目、iCLA:新規科目群、GLC:日本語科目)
③初年次演習クラスにおける細やかな学修支援・相談

国際交流事業の展開

①海外留学プログラムへの参加促進
②国際共同研究センターにおける学術研究交流

Ⅲ カレッジスポーツの振興

 世界で活躍するトップアスリートを育成するとともに、スポーツを通じたアスリート学生の全人的な人間形成を目指す。

競技パフォーマンスの向上

①選手および指導者の確保
②スポーツ環境の整備(練習場・学生食堂・寮環境整備)
③組織整備および強化体制の向上
④スポーツサイエンスを活かした競技力の向上

スポーツを通じた人間力の育成

ライフスキルプログラム、スポーツ学生への理解を促すFD、応援ツアー