山梨学院デジタルパンフレット::陸上競技部第98回箱根駅伝ドキュメント
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3箱根駅伝予選会ではジェームス・ムトゥクと北村惇生(写真)の快走が光ったピンチを乗り切った予選会メンバー第99回箱根駅伝予選会総合7位 10時間46分55秒J・ムトゥク(1)4)1.02.15北村惇生(3)18)1.03.07木山達哉(4)41)1.03.53髙田尚暉(2)76)1.04.27 小野寺陣(4)92)1.04.39石部夏希(4)102)1.04.43大西 陸(2)175)1.05.41篠原 楓(4)197)1.05.59伊東大暉(4)207)1.06.04 島津裕太(3)211)1.06.07栗原光弘(4)255)1.06.47土器屋快都(2)311)1.07.45 B・ムルア(4)― 横山竜之介(3)―「昨年までは予選会を終えた段階で、選手たちに心身の疲労を感じたのですが、今年は『もう1回がんばろう』という意欲がありました」。 木山は持ち味である「練習の継続」をコツコツと続行。今季に入って後半の失速が多いことを課題とし、練習に向き合う。 同じくここまでチームをけん引してきた伊東と篠原楓、小野寺は、「マラソン練習級のトレーニング」(大崎コーチ)をこなした。負けじと石部夏希は、「だれにも負けていないんじゃないかという練習ができていました」と胸を張る。 一方、予選会には出なかった村上大樹(2年)と髙木翔瑛(3年)は、予選会以前の故障を克服し一気に調子がアップ。本戦メンバーへ浮上していく。 ケニア人留学生の2人は、予選会で好走のムトゥクが調子を落としたが、ボニフェス・ムルワが11月の10000mとハーフマラソンで快走を連発。トラックシーズンからチームを助けてきたスピードスターが、情熱を燃やす。 充実していた小野寺がエントリー前に故障。岩谷翼は上尾ハーフマラソンで1時間03分11秒を出しながらその時の転倒が響き、本戦出走にあと1歩だった。そこが惜しい点ではある。 それでも「(エントリーの)16人がパーフェクトでした」(飯島監督)と、不安だらけだった予選会前から、状況は反転していた。反転させたのは、このチームの持つ力と言える。ステップ・バイ・ステップ 大手町のゴール。13位の帝京大と争いながら篠原楓がゴールラインに到達した。 篠原の個人成績は区間5位。時差スタートなどで走行順と実際の順位が錯綜する中、立教大(18位)と東海大(15位)を抜き去り、東海大と並んでいた帝京大(13位)と最後までつば競り合い。日本体育大(17位)と大東文化大(16位)の姿をはっきり捕えるところまで、いつの間にかポジションを上げていた。 帝京大には敗れたため、悔しそうな顔でのゴールだったが、伊東に「よかったよ! 最高だった!」と迎えられ、篠原の頬が緩んだ。 5~6チームがたて続けにゴールする中に、篠原が追い付いてきたため、ゴール地点は混み合っていた。その場ではそんな軽いやり取りを交わし、慌ただしくゴール地点を離れたという。 飯島駅伝監督就任後の最高順位、14位。そして現行コースでの山梨学院記録・11時間04分02秒をマーク。10区の距離延長(1999年)以降では、2003年(総合2位)に出した11時間08分28秒を大きく更新した。

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