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立派な柚子たちが並んでいるため直売所の中は柚子の良い香りでいっぱい!
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ゆずの最盛期である11月終わり頃から12月にかけて、直売所には朝から夜まで絶え間なくお客さんが出入りする。
取材で伺ったときも日曜日のまだ『空いている時間帯』にも関わらず次から次へとお客さんがいらっしゃるので、『ここでゆっくりしていて。』と特別室≠ノ通していただいた。
そこは直売所の中にパテーション一枚で隔てられた部屋で、ゆずの在庫や箱詰め作業をするための備品が納められているところだった。
電気カーペットを入れてくれおやつ≠戴き、本当にゆっくり≠オてしまった私だが、パテーションの向こうから聞こえて来る話し声が面白く、興味深く耳を傾けていた。
『これお土産!また次んときゃあ漬もん持って来てあげるからね!』と夕子さんよりも年が上と思われる女性の声。
『いつもありがとう!』
甲州弁で勢いよく話すその女性と、綺麗な標準語の夕子さんとの会話はアンバランスだったが、ずいぶん親しい感じがパテーション越しにも伝わってきた。
女性が帰ると
『あの人はお姉さん≠ンたいな人。いつもおかずとかいろいろ持ってきてくれるのよ。』と教えてくれた。
しばらくするとご年配のご夫婦と思われる2人が入ってきた。
『またいろいろ商品を出したな〜。よく考えるわ。』
男性は少しドスの利いたお声の方。
『ここのゆずは本当に良いもんだから、俺が箱を変えろって言っただぁ。』とご一緒の奥さんに話している様子。
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試食の柚子の砂糖漬けを気軽に勧める夕子さん。これも味や品質に自信を持っているからこそ。
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『良いアドバイスいただきました。ありがとうございました。』
と夕子さん。
ずいぶんたくさんのゆずを購入し、上機嫌でご夫妻は帰っていった。
この男性は夕子さんが嫁いで来る前からお付き合いがあった方らしい。
ご自身も事業を成功させた方ということもあり、商売に対して厳しい目を持っている方でもあるようだ。
そんな方が、20年ほど前来店した際、
『ここのゆずはものは良いが箱が良くない!』と言ったらしい。
実は東京で多くのものを見聞きし、感性を磨いてきた夕子さんの目から見ても以前の箱はあまりセンスの良い物とは言えないと常々感じていた。
夕子さんは男性の言葉を真摯に受け止め、夕子さん始動で数回のリニューアルを加えながらやっと納得のいく現在の箱に行き着いたそうだ。
パッケージ全体のカラーを夕子さんの好きなモノトーンでまとめ、『ゆず』の文字はご主人直筆のものを使った。
途中あまりお店に来なくなってしまった男性だったが、3年ほど前からまた足を運んでくれるようになり、遂に『良い箱作ったね!』とお褒めの言葉を頂いた。
『やったー!って感じだったわ。』
それ以来厳格なその男性から夕子さんは一目置かれる存在となっているようだ。